社長メッセージ

まっすぐに。「安全・安心・おいしさ」の先へ。

受け継がれた学びを、次の時代へ

フリーデンは2025年、創業65周年を迎えました。
初代社長は、戦後復興の真っただ中にあった日本に“良質な動物性たんぱく質を届けたい”という想いを抱き、生産団体「全国養豚経営者会議」を発足しました。残飯の養豚が当たり前だった時代に、米国で穀物主体の養豚技術を習得。
これを機に、当社は日本で初めて多頭飼育農場を展開し、日本の企業養豚のパイオニアとして先陣を切ってきたと自負しています。

代表取締役社長 小俣 勝彦

代表取締役社長

小俣 勝彦


私は、初代社長をはじめとする先代の諸先輩方から多くを学び、幾度となく議論を重ねてきました。いわば、創業者からの想いを直に受け継いでいる立場です。これからも企業理念である「安全・安心・おいしさ」を大切に継承していくことは言うまでもありません。
そしてさらに、複雑さを増す時代の潮流を見極めながら、当社の在るべき姿を描いてまいります。

品質にこだわり“今”に寄り添うものづくりを目指す

2000年代以降、わが国では健康志向が高まり、街のいたるところで「オーガニック」、「自然派」といった表示を目にするようになりました。
当社では、そうした流れに先駆けてオーガニックの概念を取り入れてきました。米国で有機・無農薬による牛の飼育に取り組む生産者から学び、その思想を養豚の分野にも活かしました。基幹ブランド「やまと豚」を中心に、以降の商品群においても、第三者機関による認証を通じて「安全・安心・おいしさ」を徹底してきました。
こうした積み重ねが、当社の商品ブランドの価値と進化を支える原動力となっています。

日本は超高齢化社会を迎え、少子化も進行。また、単身世帯や核家族の増加によって、食に対するニーズも変わりつつあります。
特に注目されるのが、総菜・デリカをはじめとする即食商品の需要の高まりです。豚肉は部位や調理法の自由度が高い食材のため、今後は加工品の販売をさらに強化・拡大していきたいと考えています。
当社にハム・ソーセージなど加工品の部門が誕生してからおよそ50年。時代は流れ、今では技術が目覚ましく進歩しています。若手・中堅社員を中心に、フリーデンらしい商品の開発に積極的に挑戦してほしいと思います。

地域と歩み続け、サスティナブルな農業モデルを構築

代表取締役社長 小俣 勝彦

オーガニックの勉強をした際に、養豚は土づくりから始まることも学びました。
良い土で育てた「飼料用米」を餌に使い、豚のたい肥で田んぼや畑の土を豊かにする。「育てて、食べて、還す」フリーデンの地域循環型農業「飼料用米プロジェクト」は2003年、岩手県一関市大東町、東京農業大学、全農グループとの連携によりスタートしました。
2006年には農林水産省の「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」に採択されています。


当社が養豚に使用する飼料の量は、月間で1万トンを超えています。その安定供給と地域資源の有効活用を目的に、飼料用米プロジェクトでは地域に数多く存在する休耕田を活用しています。
これにより、農業を離れていた方々への再雇用を創出し、若手農業家を育成し、地域の活性化にも貢献できるようになりました。

同様に2021年より新たな国産飼料用の穀物として注目されている「子実とうもろこし」の栽培にも取り組み始めました。現在、プロジェクトの輪をさらに拡大すべく、責任者が現場に足を運び、地域の方々と直接対話を行っています。
今後も地域とともに歩むサスティナブルな農業モデルの構築を一層強化し、ひいては日本の食料自給率の向上にも貢献していきたいと考えています。

業界の垣根を越え、養豚の未来を共に創る

創業者は、長年にわたって蓄積された貴重な知見を惜しみなく全国の養豚経営者に伝え続けてきました。私自身も同じ想いであり、これからは競争から共創へ、広い視野を持ってビジネスの成長を考える時代に入ったと捉えています。
特に、畜産業にとって死活問題ともいえる病気の対策は、一企業だけで取り組んだとしても、どうにもなりません。現在、欧州および東アジアの一部地域ではASF(アフリカ豚熱)の発生が相次いでおり、日本への影響が懸念されています。

当社も65年という歴史の中で何度か危機に直面しましたが、そうした経験がベースとなり独自の農場HACCPシステムによる、厳格な衛生管理体制を確立してきました。
2018年にはこの体制を活かし、養豚において日本で初めてJGAP認証を取得しています。

健康に育てた豚がもっともおいしいことは、言うまでもありません。
当社では、養豚から肉の加工・流通に至るまでのフードチェーンを一貫して自社で手掛けており、豚肉そのものに確かな「力」があります。
だからこそ、私たちの肉には余計な添加物は必要ありません。力のある肉、“生きている肉”を使わなければ、私たちが掲げる企業理念を貫くことはできないのです。

これからもフリーデンは、「安全・安心・おいしさ」というシンプルで本質的な価値を、まっすぐ守り抜き、高めていきます。
そして、お客様、地域の皆様、当社従業員が抱いている夢や構想を後押しできる存在であり続けるよう、私自身も一層努力してまいります。

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表彰状

2012年

第51回農林水産祭で「天皇杯」受賞

「天皇杯」は、農業関係の最高峰の賞。一貫システムによる高い品質管理・衛生管理を推進し、先端技術を取り入れ第6次産業の経営スタイルを確率するとともに、飼料用米への取り組みなど地域貢献が高く評価されたものです。

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